雄大な 阿蘇山をぐるりと囲む、世界に誇る規模の外輪山。その麓にある波野村は平成17年の市町村合併により
阿蘇市となりましたが、広がる田園風景深い山並みはやはり“村”と呼ぶ方がしっくりきます。
波野は九州の中でもキャベツの産地として歴史が古い場所。火山灰を含む土壌は水はけがよく、寒暖の差が激しい
波野で育つ高冷地キャベツは甘未が強いのが特徴です。


深井山並みには神々の存在を感じるような神秘的な雰囲気
ここ標高約650メートルの土地でキャベツを生産している古林さん一家は、信男さん、奥さんの泰子さん、
ご長男夫婦、三男ご夫婦の三世帯。このように後継者に恵まれた農家は波野キャベツ部会22戸のわずか2軒。
「生半可な気持ちじゃやれんとですよ。」と話してくれたのは泰子さん。
簡単に出来るわけじゃない農業。そしてキャベツづくり。詳しくお話をお伺いしました。



 
「苗八分といって、いいキャベツは苗の段階で決まるとですよ」と古林さん。
なんとキャベツは畑に種をまくのではなく、まずハウスで苗を育て、その苗を
植え付けていくのですね。
「苗の段階が一番神経を使う。
朝晩の水やりも天候によって水の量を調節します。
まぁだ息子たちには任せられんですね(笑)」。


 

←この苗をハウスで育て、
  それから畑に植え付けます。

 

「苗の顔色を見て、肥培管理を
しています」と古林さん→



そして土づくり。長年の経験に基づく配合比の有機肥料により作られた、
キャベツに適したこの土は栄養価が高く裏作の農家さんにも喜ばれるほど。

←キャベツの苗。
いったい何個分?

 

水はけがよく、栄養価の高い土→


 

最後に信頼づくり。「工夫して可能な限り使わないよう減農薬に努めています。
もしうちがその努力を怠るとキャベツ部会全体に迷惑をかけてしまう」。そういえば、選果場の方も話してました。
「生産者さんとは信頼関係でのお付き合いです。ですから毎回入荷の度に検査はしません。
違反するような人はまず部会に入れませんから。」

意見交換はなかなか尽きないようです。
「そろそろ帰りますよ~」→
←各地区のキャベツ部会を統括する。
JA熊本経済連の末廣さん。
いつもお世話になってます

 


生産者の方々にも工場へ見学に来ていただいています。
自分たちが作るキャベツがどのように餃子へと加工されるのか。
工程を見ていただくことにより、納品の際にお願いする細かい指示をご理解いただいています。
JAやつしろ キャベツ部会の皆さん。工場見学後、ご自分たちで餃子を焼き、試食していただきました。

 



キャベツは、餃子の王国のほとんどの餃子に原料として使われており、なくてはならない存在です。


農家の方々や、愛情いっぱいに育ったキャベツは、安心・安全、


そして何より餃子の旨みを支えてくれているんだなぁ、と実感しました
^^。